新たに「夢幻」の動画リリースした。
この曲は全体としては夢に漂っているような雰囲気になっている。夢はだんだんと自分の製作の中で大きなテーマともなっているのだが、それは能の影響がある。詳しくは別の機会に記そうと思うが、能では夢幻能というものがあり、夢幻能というのは主人公が霊のもの。旅人の夢に現れた主人公が昔のことを語るという形式のものになっている。そういった能の形式から自分の作品にも何か活かせないかと考えている。（ちなみに能の稽古もしている。）この曲はそういった試みのひとつになる。
・曲作り
最初はハミングに多少のオートチューンをかけたもの。ストリングスもあまり感動的なものにはせずに淡々と歯切れの良いものにした。ストリングスは音の厚みを出すために使われることも多いが、その使い方はストリングスの音が立たないため、あえて目立つように使いたいという意図がある。そして「忘れていく」「夢の中で」という歌詞は曲を聴きながら思い浮かんできたものだ。この歌詞、フレーズはひたすら反復するが次第に曲は盛り上がっていき、声の重なりを増やしてより深い夢の中に落ちていく。
・動画について
ギロチンメソッド でも一緒に仕事をした一人（KAZUNDO)に依頼し、サイケデリックな雰囲気に合うビデオを作成してくれた。KILLOZOPHESとして目指している、人間のダークな部分も反映している作品作りに合っていてやはり頼もしい。余談だがKAZUNDOとの共作 でのお気に入りの動画は、2019年公演「善意の後継」の予告動画。
「夢幻」はKILLOZOPHES 零に収録。